国内に約2,200万人の患者がいると推定されるドライアイ。パソコンやスマートフォンを長時間使用していると、涙が不足した状態に。目の乾燥以外にも眼精疲労、かすみ目、ゴロゴロ、不快感といった、ドライアイ症状に悩まされることがあります。
ドライアイの8割以上は涙の「油不足」が原因
これまでドライアイは「涙の水分量が不足することによって起こる」と考えられてきましたが、近年の研究では、ドライアイの約80%以上が「涙の油不足」によって引き起こされていることが分かってきました。
ドライアイは単に涙の量が減るだけでなく、涙の表面を保護する油分が不足することによっても発症します。この油分が不足すると、涙が蒸発しやすくなり、目の表面が乾きやすくなるのです。
涙の「油不足」のカギを握るのは「マイボーム腺」
ドライアイの大きな原因のひとつとされている「涙の油分の不足」。その油分を分泌しているのが、「マイボーム腺(せん)」という器官です。マイボーム腺は、上下のまぶたのまつげの生え際付近にそれぞれ20〜30個ずつ並んでおり、涙の表面を覆って蒸発を防ぐ“油”を分泌しています。
しかし、このマイボーム腺の出口が詰まってしまうと、油がうまく分泌されなくなり、涙の油分が不足してしまいます。その結果、涙が蒸発しやすくなり、目の表面が乾燥してドライアイの症状につながるのです。
ドライアイの診断には、涙の質・量・安定性や、目の表面の状態など、さまざまな検査方法があります。イナミは非接触・非侵襲(目に負担をかけない)で涙の層別診断ができるドライアイ診断機器『idra(アイドラ)』をご提案しています。
idraで行える主な検査項目
NIBUT(Non-Invasive Break-Up Time)
非侵襲的な涙液層破壊時間の測定。瞬きをした後、涙の安定性を評価します。
安定性の目安:10秒以上
10秒未満 → 涙液の安定性が低下している(蒸発亢進型ドライアイの可能性)
インターフェロメトリー
油膜の動態を撮影し、油層の厚み(Lipid Layer Thickness, LLT)を自動計測。
正常値:75 nm以上
75 nm未満 → 油層が薄く、涙の蒸発が促進される可能性あり
涙液メニスカス(Tear Meniscus Height, TMH)
下眼瞼の涙液メニスカスの高さを測定。涙の量の指標となります。
正常値:0.2 mm以上
0.2 mm 未満 → 涙液量の不足(涙液減少型ドライアイの可能性)
マイボグラフィー(MGD)
マイボーム腺(脂を分泌する器官)の形態を赤外線画像で確認。
脱落エリアを自動測定。
評価方法:マイボーム腺の消失・短縮・変形などを観察
ドライアイの治療は、ドライアイのタイプ(涙の量が少ない・涙がすぐ蒸発する・マイボーム腺の機能不全など)によって、治療の方針や処置が異なります。ドライアイのタイプを見極めた上で、生活習慣の改善、点眼、マイボーム腺のケアなど、それぞれの原因に応じた効果的な治療を選択いただくことが重要です。
マイボーム腺が正常に機能しなくなったり、マイボーム腺が詰まると、涙に含まれる油分が不足し、涙が蒸発しやすくなります。この状態を「マイボーム腺機能不全(Meibomian Gland Dysfunction, MGD)」といい、ドライアイを引き起こす主な原因のひとつとされています。イナミでは、マイボーム腺機能不全の緩和にむけた様々な商品を取り揃えております。
マイボシャンプー ® Tea Tree1.0
ティーツリーオイル配合の目もと専用シャンプー。まつげの生え際を専用シャンプーで洗っていただくことで、目もとのトラブルを予防できるホームケアアイテム。
有田式マイボーム腺圧出鑷子
患者さんの痛みを最大限に軽減するための先端部設計にこだわり、日本人の眼瞼厚にフィットし、力を入れなくても把持するだけで閉塞解除とマイバム圧出ができるようなハンドル設計されたマイボーム腺圧出鑷子。
AQUA CEL(アクアセル)
IPL(Intense Pulsed Light)
イナミはドライアイのトータルプロトコルをご提案しております。
