涙器の構造と涙の流れ

2017/10/25

このコーナーでは、イナミ公式キャラクターeyenamix α(アイナミックス アルファ)がストックしている(=必死でかき集めた)使える営業ネタや、知っていて得すると思われる業界情報をお伝えしていきます。

皆様におきましてはすでにご存じの内容もあるかとは思いますが、復習の意味も兼ねて是非ご一読いただいた上、御社内で情報共有をしていただければありがたい限りです。

涙の基本

涙の目的は、眼の表面を潤すことと、老廃物を洗い流し眼に栄養を与えることです。
また、涙は3層構造になっており、眼の表面を常に潤す仕組みが成り立っております。
涙の形成と涙の排出の仕組みは、導涙機能とよばれ、分泌量と排出量が絶妙なバランスを保つようにコントロールしています。このバランスが何らかの原因により崩れると、ドライアイや流涙(涙がこぼれる)などの症状を引き起こします。

涙器の構造を覚えよう

涙の3層構造

涙の形成

①ムチン層の形成

結膜のゴブレット細胞より分泌される粘液。涙の土台の役割を果たす。土台がないと、涙がこぼれ落ちてしまう。

②水層の形成

涙の主成分。涙腺より分泌される。
瞼を閉じた際に、ポンプのように送られる。その際、既にあった古い涙液は涙点から排出される。

③油層の形成

マイボーム腺より分泌される油成分。
涙を覆い、蒸発を防ぐ役割を果たす。瞼を開く際に、上下のマイボーム腺からサランラップを貼るように涙液を覆う。

※分泌された涙は涙液メニスカスに溜まります。

涙の排出

涙は以下の経路を辿って鼻腔へと排出されます。この経路を涙道と呼びます。

①涙点

②涙小管

③涙嚢

④鼻涙管

⑤鼻腔

涙の分泌と支配神経

涙の分泌は、3種類あり、以下の神経に支配されております。また、涙液メニスカスや排出路は基礎分泌に最適な量を想定されているので、情動性や刺激性の分泌時には、涙液メニスカスにため切れず、涙がこぼれ落ちる場合があります。

基礎分泌 自律神経(交感神経) 眼の保護(潤い、老廃物の排出)や、栄養補給。
情動性分泌 自律神経(副交感神経) 喜怒哀楽などにより涙腺が刺激され、分泌。
刺激性分泌 体性神経(三叉神経) 物理的な刺激により、涙腺が刺激され、分泌。