マイボーム腺・MGDについて

2018/10/26

このコーナーでは、イナミ公式キャラクターeyenamix α(アイナミックス アルファ)がストックしている(=必死でかき集めた)使える営業ネタや、知っていて得すると思われる業界情報をお伝えしていきます。

皆様におきましてはすでにご存じの内容もあるかとは思いますが、復習の意味も兼ねて是非ご一読いただいた上、御社内で情報共有をしていただければありがたい限りです。

マイボーム腺とは?

瞼の淵(睫毛の内側)に整列している小さな点を開口部とする分泌腺を指します。(下図に示すように、上眼瞼に約50本、下眼瞼に約25本存在します)。マイボーム腺は、瞬目の度に開口部から油分(maibum)を分泌し、涙の成分に油分を加え、油膜を作って涙の蒸発を防ぐ働きをしています。よって、マイボーム腺が機能不全を起こすと、ドライアイやその他の疾患を引き起こす原因となります。

※マイボーム機能不全=MGD(Mibomian Grand Dysfunction)

マイボーム腺の役割

①涙液の最表層を油分で形成し、涙液の蒸発を防ぐ。
②涙液の安定性を保つ。(平滑な涙液表面の形成)
③涙液の眼表面への進展をサポート。
④潤滑油として瞬きによる摩擦を減らす。

MGD(マイボーム腺機能不全)

MGDは、上記の役割を果たせなくなる下記の状態である。
①正常な脂質が産生されない
②産生された脂質が眼瞼に分泌されない
③涙液層に脂質が供給されない

MGDには、脂質の分泌が低下してしまう「分泌低下型」と、逆に亢進してしまう「分泌亢進型」があるが、大半は分泌低下型と言われています。
低下型では、マイボーム腺の脱落や開口部の閉塞を伴っていることが多いようです。

MGDの診断(マイボグラフィー)

マイボーム腺を赤外線カメラで透過させ、腺構造を観察することです。マイボグラフィーの画像の定量化は治療の方向性や経過観察に有効です。
画像の白い部分はマイボーム腺分泌脂(meibum)で、黒い部分はmibumの脱落してしまっている(gland drop out)部分となります。
※脱落エリアの面積に応じて4つのグレードに分類(マイボスコア)されます。

診断機器

上記画像のように、脱落した面積を自動解析し、マイボスコアに分類できる便利な非侵襲的マイボグラフィー機器があります。